Pages

2010年4月13日火曜日

記者職の方々へ、ご提案

激動のマスメディア業界。日本人のマスメディア離れは着々と進み、広告収入は激減、高コスト体質も相まって、マスメディア企業はもうどうなるか分かりません(私はある程度覚悟しています)。とは言え、周りに煽られ心配ばかりしていても仕方が無いので具体的に自衛策を講じてみてはいかがでしょうか?という「ご提案」が本記事の趣旨です。

記者職に就かれている方々に対して、私は次の3つのスキルの研磨をご提案致します。
  1. ソーシャルメディア適応力
  2. IT適応力
  3. セルフブランディング力
    従来マスメディアが情報流通のメインストリームから外れる中、一方ではネットメディアの存在感が日増しに大きくなっています。ここで「情報の発信」を生業としている記者は、当然ネットメディアを理解し、さらには情報流通の現状を知る必要があるものと考えます。そしてここで必要となるスキルが「ソーシャルメディア適応力」です。現在、情報流通の中心になりつつあるのがツイッターやブログといったソーシャルメディアに他なりません。現時点ではソーシャルメディアの利用者数は全体から見ればまだまだ少数派ですが、数年後には間違いなくこれが多数派になります。つまり、記者が情報流通の現状を把握し、今後を見通すためにはソーシャルメディアを使いこなす必要があるのです。

    次にIT適応力。昨今、テクノロジーの進歩によって便利なWEB上のサービスが次々とコモディティ化(しかもフリー)、誰もがちょっとした工夫で格段の作業効率向上を臨めるようにもなってきました。このことは記者にも当て嵌まります。テクノロジーをある程度理解し、様々なWEB上のサービスを使いこなせるか否かで、生産性に大きな差がついてしまうのです。

    私が「IT適応力」そして「ソーシャルメディア適応力」が非常に優れているなと感心した記者の方がソウルにいらっしゃいました。次の記事を是非一度読んでみて下さい。
    最後にもう一つ欠かせないスキル、それが「セルフブランディング力」です。セルフブランディングとは佐々木俊尚氏(@sasakitoshinao)が「ネットがあれば履歴書はいらない」という書籍の中で提唱されている概念で、詳細については以下の記事がとても参考になります。
    記者という職業はセルフブランディングによる恩恵を大きく受けるものと私は考えています。セルフブランディングによってある程度以上の知名度を獲得しておくことで、アルバイト原稿、いわゆるアル原をいくらでも書けるようになりますし、そして何よりも「給料が半額になっても、最悪会社がつぶれたとしてもなんとかなる」という自信を間違いなく付ける事ができると考えます。そしてこの自信があることで、普段の仕事に余裕を持って取り組めるようになる…これはとても大きな効果です。

    さて、本記事では「ソーシャルメディア適応力」「IT適応力」そして「セルフブランディング力」について簡単に説明しました。これらを一気に習得するのは誰にとっても非常に困難なことだと思います。まずはソーシャルメディアを難なく利用できるくらいのITスキルを身に付けた上で、ソーシャルメディア、特にツイッターとブログを初めてみてはいかがでしょうか。ソーシャルメディアで多くの人と繋がるようになれば、「IT適応力」も「セルフブランディング力」も自然についてくるものと、私は考えます。

    …ここまで書いて気付きました。この記事を読んで欲しい人に、この記事は届かない(辿り着かない)ような気が…