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2010年5月21日金曜日

電子書籍流通プラットフォームの調査結果 (2010年05月21日現在)

前回の記事でも少し触れましたが、電子書籍を極力多くのユーザにリーチさせるために重要となるのが電子書籍プラットフォームの選択です(もちろん全てのプラットフォームで流通させる、という手もあります)。そこで今回は「電子書籍を取り扱う(であろう)出版社あるいは著者」の視点から、電子書籍流通プラットフォームの現状について調査してみました。調査対象はAmazon Kindle Store、Apple iBookStore、Google Editions、Sony Reader Store、Barnes&Noble、そしてeBookJapanです。「規模が大きくなる事が予想され、今後国内でシェアを伸ばす、あるいは日本に進出してくるであろう電子書籍プラットフォーム」を選別しました。

ということで、調査結果は以下の通りです。

流通
プラットフォーム
登録可能
フォーマット
日本対応 リーダ /
リーダプラットフォーム
備考
Amazon Kindle Store PDF
html
word
・Kindle/KindleDX (専用端末)
・アプリ on iPhone/iPodTuch
・印税率は35%(条件付きで70%)
・「アプリ on Android」が今夏リリース予定
・日本対応「△」:頑張れば何とか出版可能
Apple iBookStore ※事業者により異なる [不明] ・アプリ on iPad (iBooks) ・印税率は70%
・Apple指定の事業者(Apple Certified eBook Aggregator)が提供するサービスを利用する
Google Editions [不明] [不明] [不明] ・印税率は63%
・2010年上期オープン予定(参考サイト
Sony Reader Store [不明] [不明] ・Sony Reader (専用端末)
Barnes&Noble [不明] [不明] ・NOOK (専用端末)
・IREX DR800SG (専用端末)
・アプリ on Android
eBookJapan PDF
html
・アプリ on Windows
・アプリ on Mac
・アプリ on iPhone/iPodTouch
・アプリ on Android
・印税率は仲介する出版社によって異なる
・中国語圏に展開中

かなり意気込んで調査を開始したのですが、現段階ではまだまだ日本語の情報が少なく往生しました([不明]の部分について情報提供大歓迎です!)。世界シェア、及び国内シェアについても正確な数字は分かりませんでした。全般的に、判断材料とするにはまだまだ情報が少ないですね。現時点で正式に日本語の電子書籍流通に適した電子書籍流通プラットフォームは少ない(ここではeBookJapanのみ)こともあり、今はまだ様子見でも良いかもしれません。今のうちに著作権の整理をしておきたいところです。

規模が比較的小さいため今回は調査対象外としましたが、上記以外にも日本産の電子書籍流通プラットフォームがいくつか存在します。
電子書籍流通プラットフォームのシェア争奪戦は今まさに始まったばかり。これから激化する事が予想されます。引き続き調査を継続したいと思います。

なお、本記事の執筆に際して参考とさせていただいたサイトは以下の通りです。全体を通して利用者視点の情報はまだ多い方なのですが、「日本の出版サイド視点」の情報は非常に少ない印象です。良い情報源などあれば是非ご教授下さい。

■ Amazon Kindle Store
■ Apple iBookStore
■ Google Editions
■ Sonny Reader Store
■ Barnes&Noble
■ eBookJapan
■ 電子書籍リーダのシェアについて
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[2010-05-22 11:39]
記事下部のリンク集に「電子書籍リーダのシェアについて」を追加しました。

[2010-05-22 11:58]
電子書籍関連のリンク集がINTERNET watchに掲載されていました。
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