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2010年6月21日月曜日

ジャーナリズムの可能性

昨日(6月20日)、ジョインパートナーズが主催する『「声にならない声を聞く」久保田弘信 海外取材プロジェクト ジャーナリスト・ワークショップ 取材報告会』と題されたワークショップに参加、以下6名の若手ジャーナリストによる取材報告を聞いてきました。
  • 安田菜津紀氏 [Blog] [Twitter]
    [主題] 緑の壁 HIVと共に生きる
    [概要] カンボジアで郊外に退却になったHIV患者の村について、フォト・ドキュメンタリー
  • 矢沢彰悟氏
    [主題] 閉ざされた国境
    [概要] アルメニアとトルコの国境について、フォト・ドキュメンタリー
  • 近松温子氏
    [主題] 和歌子と紗絵(関連記事
    [概要] 精神疾患を持った女性のドキュメンタリー映像
  • 鈴木幸一郎氏
    [主題] 生きるために
    [概要] 筋ジストロフィーと向き合うある患者のフォト・ドキュメンタリー
  • 松田健作氏 [Blog] [Twitter]
    [主題] 旅することは、感じること
    [概要] ネパール旅行記、フォト・ドキュメンタリー
  • 吉田亮人氏 [Blog] [Twitter]
    [主題] ミャンマー難民の今~子供たちの姿を通して~
    [概要] ミャンマー難民キャンプのフォト・ドキュメンタリー
いずれも力作で、心に響くものがありました。そしてその内容もさる事ながら、彼ら・彼女らのストイックな取材姿勢に感動すら覚えました。これからも是非頑張って欲しい。

各ジャーナリストの発表後、本ワークショップの主催者でもあるフォトジャーナリストの久保田弘信氏(@hirokun001)、そしてヤハギクニヒコ氏(@yhgsa)から論評があったのですが、これが非常に的確で、報道素材の見方や楽しみ方がわかってきたと同時に、報道素材の作り手の大変さにも理解が及ぶようになりました。「誰に」そして「何を」伝えるための報道素材なのか、ここを徹底的に考えることがジャーナリストにも強く求められそうです。

私はこれまでジャーナリストの方から直接取材報告を聞くという機会にはあまり恵まれてこなかったのですが、今回のワークショップを通して、記事や写真、映像などの報道素材は、それを取材したジャーナリストの方が直接報告する事で、何倍、何十倍にも魅力が増すのではないかと感じました。報道素材が持つポテンシャルの高さを再認識した次第です。

今はプロのジャーナリストの方々が食べていくには非常に厳しい時代となっていますが、報道素材が持つポテンシャルは非常に高く、マスコミで働くエンジニアとして何かできることはないか、これからも継続して考えていきたいと思います。日本のジャーナリズムの火を消さぬよう、「プロジャーナリストがITリテラシの高低に左右されずに報道活動を持続可能な」ビジネスモデルを何とか探りたい。そのヒントは既にあると考えています。
最後に、素晴らしい機会をご提供いただいたジョインパートナーズの扇様にこの場を借りて御礼申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。