先月のmixbeatワークショップのテーマは「伝える力~メールのコミュニーケーションで伝え上手になる~」だったのですが、これを主催した同期生から『人を動かす「文章術」』という本を紹介してもらいました。
本書は文学作品のような綺麗な文章の書き方ではなく、「うまく伝わり、実際に人を動かす、ビジネスで活かせる文章」の書き方に焦点があてられています。具体的には、企画書やビジネスメール、お礼状、ビジネスブログなどを対象とし、人を動かすことを目的とした文章を「仕事文」と定義したうえで、良い仕事文の条件、及び良い仕事文を書くための文章力の鍛え方が紹介されています。著者は編集者としての経験を積まれた後、現在は「読み・書き・伝える」を専門にしたコンサルティング会社『スカイライター』の代表取締役としてご活躍されているようです。
以下は、本書で紹介されている「文章が仕事文として機能するための6つの要素」です。
- 書き手の主人公は誰か / who
- 読み手は誰か / whom
- 何を語っているのか / what
- どんな方法(特徴)か / how
- それはいつか / when
- どんな文脈があるのか / context
これらの要素を上手く使えるようになると、良い仕事文が書けるようになるようです。
ところで本書では、文章力だけを鍛えても仕事文が書けるようにはならないとしています。書くことはコミュニケーションの一部であり、仕事文を書けるようになるには、それ以外の読む、聴く、話す力も同時に鍛える必要がある、と力説しています。コミュニケーション能力を総合的に向上させていかないと駄目なようですね。
ツイッターやフェイスブック、ミクシィなどのソーシャルメディアを利用するようになると、自分の考えを文章で伝える機会はどんどん増えてきます。ここでのミスコミュニケーションはストレスの原因にもなりますし、出来れば避けたいのではないでしょうか。また、自分の考えを上手く表現できれば、共感・賛同してくれる人と繋がり易くなるかもしれません。私は今後益々文章力が求められてくるのではないかと考えています。そんな先を見据えて、本書をご一読されてみてはいかがでしょうか。
少し前に本ブログでご紹介した池上彰氏の『伝える力』もお勧めです。