2010年3月18日木曜日

情報システム部門が起こすイノベーション

昨日受講した「第14回 ITmedia エグゼクティブセミナー 情報システム部門のあるべき姿は?」と題されたセミナーのパネルディスカッション中に、ウルシステムズ社代表取締役社長の漆原氏から、目の覚めるような発言がありました。それがこれです。
ビジネスや業務改革に貢献するような比較的利用しやすく面白いIT技術が増えている。今こそ情報システム部門は腕の見せ所。アジャイルにITを使って業務プロセスやマーケティングにイノベーションを起こそう。
漆原氏は比較的さらっと仰っていましたが、私はこの発言にガツンとやられました。そうか!自社の業務プロセスをITで便利にしていく事もイノベーションなのか!「イノベーション」と聞けば、AmazonやGoogleが起こしてきたようなグローバルで劇的な発明、との固定観念がありましたが、実はもっと小さなイノベーションはいくらでもあること、そして私自身もこれまでに小さなイノベーションをいくつも起こしてきたことに気付いたわけです。

ウィキペディアの「イノベーション」の解説(2010年03月18日時点)には次のようにあります。
イノベーションとは、新しい技術の発明だけではなく、新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす自発的な人・組織・社会の幅広い変革である。つまり、それまでのモノ、仕組みなどに対して、全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出し、社会的に大きな変化を起こすことを指す。
そう、「社会的な変化を起こす」ことがイノベーションであって、対象となる社会の規模については触れらていません。AmazonやGoogleが起こしてきたグローバルなイノベーションもあれば、国内レベル、企業レベルのイノベーションもある、とも解釈できそうです。そう考えると、まずは自分が今いるフィールドで小さなイノベーションを起こし続ける、というのも悪くないような気がしてきました。自分が主体的に何か変化を起こすのは楽しいですしね。

という事で心機一転。ここ最近はインプット中心の生活を送っていましたが、これからは変化を起こすべくアウトプット中心の生活に切り替えていこうと思います。

ちょっと蛇足ですが、自社開発には苦い思い出があり、数年前からは極力「自社で設計、IT企業に開発を依頼する」事に固執するようになっていました。そのため「自社開発」という選択肢は全く無くなっていたのです。しかしSaaSの進化もあり、最近では安価で便利なクラウド型サービスが、それこそ山のように存在しています。これらを自社でアジャイルに活用(マッシュアップ)して業務システムを構築する、という選択肢は今後かなり有効だと思います。そのためにも技術力は磨いておきたいですね。

さて、漆原氏は続けて次のように仰っていました。
IT業界のイノベーションは、以前はIT企業が起こしていた。しかし最近ではAmazonやGoogleといったユーザ企業が起こしている。日本のユーザ企業からもこうしたイノベーションを起こすような企業が出てもおかしくない。
日本の企業、特にユーザ企業には是非頑張って欲しいですね。最近Twitterで知り合う若者には優秀な人が多く、意外とこれから出てくるのでは、との予感もあります。あ、もちろん私もまだまだ頑張りまっせ。