2010年5月22日土曜日

#book わかりやすい文章のポイント

少し前に池上彰氏が著した書籍に、文章をわかりやすくするためポイントがいくつか紹介されていました。


これらはそのまま「わかりやすいブログ記事にするためのチェックリスト」として使えそうでしたので、備忘録としてここにまとめておきます。本の中では章を跨いで(第6章と第7章)飛び飛びに記載されていますが、まとめると次のようになります。

  1. カタカナ用語は極力使わないようにする
  2. 「〜性」「〜的」を使う場合には具体例を示す
  3. 漢語表現や四字熟語の乱用は控える
  4. 接続詞は極力使わない
  5. 「が」を順接で使わない

以下、簡単に解説しておきます。

1.カタカナ用語は極力使わないようにする
カタカナ用語は人によって捉え方が異なる場合が多々ある。また、特定の業界でのみ使われているカタカナ用語を、その業界に属していない人に対して使った場合、使われた相手は煙に巻かれたと感じ、不快に感じるかもしれない。カタカナ用語を使うのは、互いに通じる相手だけに限る。

2.「〜性」「〜的」を使う場合には具体例を示す
「創造性」「必要性」「生産性」あるいは「機能的」「絶対的」「政治的」のような言葉は具体的に何を意味しているのか、曖昧な場合が少なくない。こうした言葉を使うときには、その意味が指す内容を具体的に説明する事で相手の理解度が深まり、意図が十分に伝わるようになる。

3.漢語表現や四字熟語の乱用は控える
若い人に対して漢語表現や四字熟語を使うと、通じないことが多々ある。相手の年齢によって使い分ける必要がある。また、例え通じる相手に対してであっても、カタカナ表現と同様に乱用すると何を言っているのかが分かりにくくなる。「スパイス」として使う程度にするべき。

4.接続詞は極力使わない
接続詞が多い文章は幼稚に見える。特に「そして」「それから」「ところで」「いずれにしても」。文章の論理が続いていれば、あるいは時間の経過が明らかならば、「そして」や「それから」を使わなくてもスムーズな文章になるはず。始めは難しくても接続詞を極力使わないように訓練することで、論理的で読みやすい文章が書けるようになる。

5.「が」を順接で使わない
「が」を順接で使った場合、それは論理的な表現ではない。文章がわかりにくくなる。以下、駄目な例。

  • 今日は良い天気ですが、お元気でしょうか。
  • 彼は仕事もできるが、スポーツもできる。
  • 当店でお買い物いただくと、お手持ちのカードにポイントがつきますが、水曜日は二倍のポイントがつきます。


最後に、私が普段気をつけている次のポイントを追加しておきたいところです。

  1. 「こと」を極力使わない

これまでにポストしたブログ記事を確認したところ、チェックリストに違反している文章が散見されました。結構気をつけていたつもりだったのですがまだまだのようです。

ちなみに本書には他にも「文章力をアップさせる方法」や「解りやすい図を描くポイント」、「コミュニケーション力の磨き方」など、「伝える力」を伸ばすためのポイントが非常に分かり易く説明されています。ただ一方で理論についてはあまり深く言及されておらず、若干物足りない内容でした。さらに深く「伝える力」を追求してみたい、という方には以下の書籍がお勧めです。


いずれも世代を超えて読み継がれている名著です。未読の方は是非。