ビジネスや業務改革に貢献するような比較的利用しやすく面白いIT技術が増えている。今こそ情報システム部門は腕の見せ所。アジャイルにITを使って業務プロセスやマーケティングにイノベーションを起こそう。漆原氏は比較的さらっと仰っていましたが、私はこの発言にガツンとやられました。そうか!自社の業務プロセスをITで便利にしていく事もイノベーションなのか!「イノベーション」と聞けば、AmazonやGoogleが起こしてきたようなグローバルで劇的な発明、との固定観念がありましたが、実はもっと小さなイノベーションはいくらでもあること、そして私自身もこれまでに小さなイノベーションをいくつも起こしてきたことに気付いたわけです。
ウィキペディアの「イノベーション」の解説(2010年03月18日時点)には次のようにあります。
イノベーションとは、新しい技術の発明だけではなく、新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす自発的な人・組織・社会の幅広い変革である。つまり、それまでのモノ、仕組みなどに対して、全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出し、社会的に大きな変化を起こすことを指す。
そう、「社会的な変化を起こす」ことがイノベーションであって、対象となる社会の規模については触れらていません。AmazonやGoogleが起こしてきたグローバルなイノベーションもあれば、国内レベル、企業レベルのイノベーションもある、とも解釈できそうです。そう考えると、まずは自分が今いるフィールドで小さなイノベーションを起こし続ける、というのも悪くないような気がしてきました。自分が主体的に何か変化を起こすのは楽しいですしね。
ちょっと蛇足ですが、自社開発には苦い思い出があり、数年前からは極力「自社で設計、IT企業に開発を依頼する」事に固執するようになっていました。そのため「自社開発」という選択肢は全く無くなっていたのです。しかしSaaSの進化もあり、最近では安価で便利なクラウド型サービスが、それこそ山のように存在しています。これらを自社でアジャイルに活用(マッシュアップ)して業務システムを構築する、という選択肢は今後かなり有効だと思います。そのためにも技術力は磨いておきたいですね。
IT業界のイノベーションは、以前はIT企業が起こしていた。しかし最近ではAmazonやGoogleといったユーザ企業が起こしている。日本のユーザ企業からもこうしたイノベーションを起こすような企業が出てもおかしくない。日本の企業、特にユーザ企業には是非頑張って欲しいですね。最近Twitterで知り合う若者には優秀な人が多く、意外とこれから出てくるのでは、との予感もあります。あ、もちろん私もまだまだ頑張りまっせ。