2012年4月1日日曜日

『ウェルカム・ニッポン』

松尾スズキさんが脚本を書かれた大人計画の演劇『ウェルカム・ニッポン』を観てきました。間に休憩をはさむ、3時間の大作です。


宮藤官九郎さん、阿部サダヲさん、宮崎吐夢さん、荒川良々さん、平岩紙さんなど、今作は珍しく大人計画のほぼフルメンバーが集結していました。しかもこの日はちょい役で星野源さんも出現、TVドラマ『11人もいる!』で魅せたあの歌声を披露してくれました。

さて、肝心の内容。まだ公演中なのでネタばれはしませんが、松尾スズキワールド全開、と言っても良いのではないでしょうか。畳み込むようなタブーのオンパレード。「ほら、これが人間なんだよ。愚かだし、醜いし、どうしようもない。みんな、同じなんだぜ。」と、容赦なく突きつけられます。オブラートに包むことなく、それはもう明快に。これはテレビや雑誌では無理です。

そして、これだけだとさすがに何の救いも無く、ただげんなりして終わり、となってしまうところですが、松尾スズキさんは決してそんなことはしません。ここに見事な笑いが絶妙に組み込まれているから救われます。純粋なエンターテイメントとしても存分に楽しめました。

松尾スズキさん、本当にさすがです。

今作も人気で前売り券は既に売り切れのようですが、頑張れば当日券はまだ買えると思います。8月に予定されている次回作『ふくすけ』も楽しみですね。


古田新太さんや大竹しのぶさんも出演されるようです。