本フォーラムのディレクター・藤代氏によるワークショップセッション『ジャーナリストのためのソーシャルメディア講座』では、「ジャーナリストはソーシャルメディアをどのように活用していけば良いのか」について、活発な議論が展開されました。他社の現場の声を直接聞くチャンスは普段なかなか無いため、私にとっては非常に貴重な場となりました。「情報共有」というほどのものでも無いのですが、私がメモした範囲で本セッション中の議論内容をまとめておきます。
1. ジャーナリストはソーシャルメディアをどう活用できる?
- 情報収集(聞く、見る、探す)
- 情報発信
- 情報確認
- ブランディング(存在を知ってもらう、信頼を得る、ファンを得る)
2. 普段どのように情報を収集している?
- ツイッター、バズッター、2ちゃんねるなどから取材のきっかけ(端緒)を得る
- ウィキペディアの項目を参考にしながら取材を進める
- ツイッターのハッシュタグを追いかける
- メールマガジンで読者に情報提供を求める
- SNS、ツイッター、ブログなどで、関係者や専門家にアプローチする
- 記事にアンケートを付けて読者から情報を集める
- あえて「偏った」記事を掲載して、関係者や専門家からのコメントを引き出す
- ミクシィのコミュニティを調べる
3. ソーシャルメディアのアカウントはどのように使い分けている?
- 特に使い分けていない(全て同じアカウント名にしている)
- サービス毎にアカウント名を変えている
- 同一サービスで複数アカウントを使い分けている
4. ツイッターでどんな人をフォローする?
- キャラが面白い人
- 自分のツイートに対してコメントやRTを返してくれる人
- その人ならではの情報を発信している人
- 生情報を出してくれる人(情報源となる人)
- tudaっている最中に参考情報を提供してくれる人
- ツイートのテーマがぶれない人(常に自分が関心のあるテーマについてツイートしている人)
- 応援したい人
このブログでは以前、米国の事例を取り上げたことがありました。
このときは、日本のメディア業界やジャーナリストの間で、報道現場においてソーシャルメディアが巧く活用されるようになるのはもう少し先になるかな、と考えていましたが、もしかしたらもうそれほど先の話では無いのかもしれません。前回の記事でも触れたlibrahack事件でもそうですが、人によっては現時点でもかなり巧くソーシャルメディアを活用されるようになってきています。今後は、使えている人(企業)と使えていない人(企業)、あるいは問題意識のある人(企業)と無い人(企業)の差が益々広がっていくのかもしれません。
ソーシャルメディアのリテラシについても、改めて考えてみたいところです。